ラグランジュ補間

前回の1次元要素の形状関数でLagrange族のお話が出ましたが,今回はこれを確認してみます lagrange polynomial.wxm N : 節点数 r1 : 自然座標系 %o1にてパッケージ"interpol"をロードします(画面出力は省略) Nに2を代入します(%o2) 自然座標系における節点…

3次元要素の形状関数

FEM

前回に引き続き,3次元要素の形状関数を求めます shape function4.wxm 【8節点要素】(L) n : 節点数 N : 形状関数 %o1にてパッケージ"draw"をロードします(画面出力は省略) 27節点分の座標成分配列を%i2〜%i4で入力します(画面出力は省略) nに節点数8を…

2次元要素の形状関数 その2

FEM

前回に引き続き,2次元要素の形状関数を求めます shape function3.wxm 【12節点要素】(s) n : 節点数 N : 形状関数 16節点分の座標成分配列を%i1および%i2で入力します(画面出力は省略) nに節点数12を代入します(%o3) 変位uを自然座標r1, r2の関数で仮定…

2次元要素の形状関数 その1

FEM

前回に引き続き,2次元要素の形状関数を求めます shape function2.wxm 【4節点要素】(L) n : 節点数 N : 形状関数 9節点分の座標成分配列を%i1および%i2で入力します(画面出力は省略) nに節点数4を代入します(%o3) 変位uを自然座標r1, r2の関数で仮定し…

1次元要素の形状関数

FEM

変位型の有限要素法では要素を構成する節点の変位で構造物の変形を表しますが,要素内の任意の点における変位は節点変位からの内挿(interpolation)により与えられます この内挿に用いる関数を形状関数(shape function)と呼びます ここでは1次元要素の形…

正17角形の作図可能性

数理科学No.622, 04/2015 21頁にガウスの"正17角形の作図可能性"のお話が出ていましたのでこれをフォローしたいと思います 方程式 x^n = 1 の解を複素平面上にプロットすると正n角形が作図されますregular polygon.wxm いま n に17を代入します(%o1)(画面…

格子梁

FEM

今回は格子梁(grid beam)のお話です 下図に示す様な,均等分布荷重を受ける格子状に組まれた梁を解いてみます 支持条件は四辺の節点を単純支持とし,対称条件を用いて1/4モデルを計算対象とします 簡単のため,部材長さと断面は各方向でそれぞれ統一します…

テーパー梁のたわみ

FEM

テーパーの付いた片持ち梁の先端たわみを計算します 久し振りの構造力学っぽいお話ヽ( ´ー`)ノ 固定端側(x = 0)の断面2次モーメントをI,先端側(x = L)をr*Iとしrの値でテーパー度を表します Eは一定とし,単純曲げ梁理論が成り立つとします tapered bea…

等時性

変分法 その3の中で"最速降下曲線は等時性を持つ"というお話をしましたが,今回はこれを確認してみたいと思います 質量mの物体を任意の初期高さy0から静かに手を離し,サイクロイドに沿って運動する問題を考えます ここで摩擦や空気抵抗は無いものとします i…

サイクロイド曲線

変分法 その3の中で"最速降下曲線はサイクロイド曲線になる"というお話をしましたが,今回はこれを確認してみたいと思います cycloid.wxm s : 媒介変数 A : 動円の半径 サイクロイドの媒介変数表示を%o1, %o2式に示します 媒介変数表示による微分則を%o3式に…

スネルの法則

以前二点間の最短経路は直線になるというお話をしました(変分法 その1) 移動速度が異なる境界を跨ぐ場合,最短経路はどうなるか?というのが今回のお話です 今、2点A, Bの間に境界Oがあり、Oを挟んだ各領域の移動速度をそれぞれv1, v2とします 各領域内の…

梁理論 その6

FEM

久しぶりに更新しますが,梁理論のお話が続きます(´・ω・`) 今回は"Timoshenkoの梁理論"でほとんど説明しなかったκ(せん断補正係数)のお話です G.R.Cowperの論文"The Shear Coefficient in Timoshenko's Beam Theory"の内容をフォローします 座標系はテ…

梁理論 その5

FEM

前回に引き続き,今回は【先端荷重を受ける片持ち梁】を"Timoshenkoの梁理論"を使って解いてみます (エネルギー原理 その6と同じ問題です) ここで E, G, I, A, κ は一定とします beam theory5.wxm P, L : 先端荷重,梁の長さ E, I : ヤング率と断面2次モー…

梁理論 その4

FEM

代表的な梁理論を2つほど説明しましたが,簡単な例題を通して計算の流れを比較してみたいと思います 今回は【先端荷重を受ける片持ち梁】を,"Bernoulli-Eulerの梁理論"を使って解いてみます (エネルギー原理 その6と同じ問題です) ここで E, I は一定とし…

梁理論 その3

FEM

ちょっと間が開いてしまいましたが,前回に引き続き梁理論のお話です"Timoshenkoの梁理論"の導出の際,式の簡素化を優先するために n = da/dx として書き換えました(%o16) これは"Bernoulli-Eulerの梁理論"の%o18式で用いた n = d2y/dx2 とは異なります で…

梁理論 その2

FEM

前回の"Bernoulli-Eulerの梁理論"では,"せん断変形をしない"という強い制約を前提としました 今回はこの制約を少し緩めて,一次のせん断変形を許容する場合の梁理論を考えます beam theory2.wxm 微小歪テンソルELについては前回と同様のため説明を割愛しま…

梁理論 その1

FEM

今回は梁理論(beam theory)のお話です 今までは割と何の説明もなく梁理論を使ってきましたが,ある程度説明に使える材料が揃ってきた感じなのでここで簡単に触れておきます beam theory1.wxm x : 現時刻における物質点の位置ベクトル X : ある基準時刻にお…

数値微分 その3

前回は1回微分近似を扱いましたが,今回は2回微分近似公式を確認してみます やってることはほとんど同じですが・・・ num_differential3.wxm f(x) : 評価関数 h : 摂動(≠0) 今f(x)をx0点周りで4次の項までテイラー展開します(%o1) 上式をx = x0 + hとして…

数値微分 その2

前回の差分公式より精度が高い3点近似公式を確認してみます num_differential2.wxm f(x) : 評価関数 h : 摂動(≠0) 今f(x)をx0点周りで3次の項までテイラー展開します(%o1) 上式をx = x0 + hとして%o2式にまとめます 同様に,x = x0 + 2*hとして%o3式にま…

数値微分 その1

前回の数値積分からの流れで,今回は数値微分(Numerical differentiation)のお話です 数値微分は解析的に微分することが難しい問題を近似的に解くための大変便利な手法ですヽ( ´ー`)ノ 微分方程式の数値解法も広義の意味で数値微分に含まれます 今回は数値…

Gauss積分 その2

前回計算したサンプリング点位置と重み値を使って実際にGauss積分を計算してみます gauss quadrature2.wxm n : サンプリング点の数 x[n][i], w[n][i] : i番目サンプリング点の位置と重み値 Gauss積分の計算式を%o1式に示します 上式から判る様に,数値積分の…

Gauss積分 その1

今回はGauss積分のサンプリング点の位置と重み値を計算してみます ここで言うGauss積分は数値積分のことで,Gauss関数exp(-x^2)の無限積分のことではありません(´・ω・`) 積分区間は写像されることを前提として自然座標系-1〜1とします 久田俊明,野口裕久…

Newton-Cotes積分 その2

前回計算した重み値を使って実際にNewton-Cotes積分を計算してみます newton-cotes2.wxm n : サンプリング点の数 l : 積分区間長さ x[i], w[n][i] : i番目サンプリング点の位置と重み値 Newton-Cotes積分の計算式を%o1式に示します 上式から判る様に,数値積…

Newton-Cotes積分 その1

数値積分は解析的に積分することが難しい問題を近似的に解くための大変便利な手法ですヽ( ´ー`)ノ 有限要素法でも剛性マトリックスや等価節点力ベクトルの作成などで多用されます 以前モンテカルロ法で扱った解法も広義の意味で数値積分になります 今回はNew…

Trescaの降伏条件 その2

前回に引き続き,限定された応力状態におけるTrescaの降伏条件について考えます tresca2.wxm (%i1)固有値問題を解く関数を使用するための宣言です(画面出力は省略) (%i2)陰関数のプロットのためにパッケージ"implicit_plot"をロードします(画面出力は省略…

Trescaの降伏条件とTresca応力

以前"Misesの降伏条件"について触れましたが,今回はトレスカ(Tresca)の降伏条件についてお話します 以下,Trescaの降伏条件とTresca応力の導出を示します tresca1.wxm Ts : 応力テンソル (%i1)固有値問題を解く関数を使用するための宣言です(画面出力は…

オイラーの公式

前回に引き続き,オイラーの公式のお話です euler's formula.wxm i : 虚数単位 今回はexp(i*x)について考えます(%o1) これを(12次まで)マクローリン展開すると%o2式となります ここで,sin(x), cos(x)についても同様に(12次まで)それぞれマクローリン展…

ネイピア数

以前友人とお酒の席でオイラーの公式やネイピア数は何がすごいのか?という話が出たのでここで触れてみますヽ( ´ー`)ノ ネイピア数は自然対数の底(base of natural logarithm)として扱われます napier.wxm fpprecは多倍長浮動小数点の有効桁数で,ここで64…

主不変量 その2

降伏条件や構成式等で主不変量を使いましたが,これってホントに不変なの?というのが今回のお話です 任意の剛体回転に対してテンソルの主不変量が変化しないのか実際に確認してみます(´-`).。oO principal invariant2.wxm %i1はトレースを計算する関数を使…

Cayley-Hamiltonの定理

単純せん断変形の構成式 その1でCayley-Hamiltonの定理を使用しました この定理は任意の正方行列について成り立ちますが,3x3の正方行列について確認してみます cayley-hamilton.wxm n : 行列のサイズ %i1は特性方程式を計算する関数を使うための宣言です(…