振動

片持ち梁の固有振動数 その2

前回に引き続き,求めた片持ち梁のたわみ関数を使って固有振動数を計算してみます Xmが変わっただけで,やってることは片持ち梁の固有振動数 その1と全く同じです 梁の長さを l,単純曲げ変形のみとし,E,A,I,γは一定としますfrequency_cantilever2.wxm y…

振動する梁のたわみ関数 その3

以前,片持ち梁の固有振動数を求める際に一次モードの梁のたわみ関数を与えましたが 簡単な調和振動関数を前提としたもので精度はそれなりでした。 今回はもう少しちゃんと計算をしたら?というお話です deflection_curve3.wxm %i1にてパッケージ"newton1"を…

等時性

変分法 その3の中で"最速降下曲線は等時性を持つ"というお話をしましたが,今回はこれを確認してみたいと思います 質量mの物体を任意の初期高さy0から静かに手を離し,サイクロイドに沿って運動する問題を考えます ここで摩擦や空気抵抗は無いものとします i…

オイラーの公式

前回に引き続き,オイラーの公式のお話です euler's formula.wxm i : 虚数単位 今回はexp(i*x)について考えます(%o1) これを(12次まで)マクローリン展開すると%o2式となります ここで,sin(x), cos(x)についても同様に(12次まで)それぞれマクローリン展…

運動方程式とハミルトニアン その7

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その7と同じ連続体の梁のハミルトニアンを考えます ねじり振動する梁について考えます 単純ねじり変形のみとし,G,J は一定としますhamiltonian7.wxm θ, v, n : 梁のねじり, 速度(dθ/dt), ねじり率(∂θ/∂x) ρ : …

運動方程式とラグランジアン その7

以前梁の横振動と縦振動について触れましたが,ねじり振動を忘れていました('A`) 連続体の梁のラグランジアンについて考えます 単純ねじり変形のみとし,横弾性係数G,断面2次極モーメントJ は一定としますlagrangian7.wxm θ, v, n : 梁のねじり, 速度(dθ/…

FFT その8

前回に引き続き,C言語のFFTプログラムのお話です コンパイラにはBorland C++ Compiler 5.5 (BCC32) を使いました 環境依存する様なものは書いてないので何でコンパイルしても問題ない・・・筈・・・ fft.zip fft.exe プログラム本体 fft.dat 入力データ(テ…

FFT その7

みんな大好きFFTのお話です 以前MaximaのFFT関数を紹介しましたが,そもそもMaximaは数式処理システムなので大量の数値計算は苦手です(´・ω・`) なので今回はC言語で組んだFFTプログラムを使ってみたいと思います FFT本体のサブルーチンは奥村晴彦著「C言…

運動方程式とハミルトニアン その6

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その6と同じ面外振動する連続体の板のハミルトニアンを考えます 単純曲げ変形のみとし,曲げ剛性D は一定としますhamiltonian6.wxm w, v, n1, n2 : 板のたわみ, 速度(dw/dt), 曲率(∂2w/∂x2, ∂2w/∂y2) g, γ : 重…

運動方程式とハミルトニアン その5

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その5と同じ連続体の梁のハミルトニアンを考えます 縦振動する梁について考えます 軸変形(伸縮)のみとし,E,A は一定としますhamiltonian5.wxm u, n, v : 梁の軸変位, 軸歪(∂u/∂x), 速度(du/dt) g, γ : 重力…

運動方程式とハミルトニアン その4

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その4と同じ連続体の梁のハミルトニアンを考えます 横振動する梁について考えます 単純曲げ変形のみとし,E,A,I は一定とします hamiltonian4.wxm y, n, v : 梁のわたみ, 曲率(∂2y/∂x2), 速度(dy/dt) g, γ : …

運動方程式とハミルトニアン その3

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その3と同じ2重平面振子のハミルトニアンを考えます 2つの質点をm1, m2とします 糸l1およびl2が鉛直方向となす角度をそれぞれθ1, θ2[rad]とします hamiltonian3.wxm v1, v2 : 速度(dθ1/dt, dθ2/dt) p1, p2 : 運動量…

運動方程式とハミルトニアン その2

前回に続き,運動方程式とラグランジアン その2と同じ単振子のハミルトニアンを考えます 質点の質量をm,糸の長さをlとしますhamiltonian2.wxm θ : 糸の鉛直方向となす角[rad] v : 速度(dθ/dt) p : 運動量(後述します) %o1で,θ, v, pが時間tに依存する…

運動方程式とハミルトニアン その1

今回はハミルトニアン(Hamiltonian)のお話です 以前お話したラグランジアンは一般化座標と一般化速度の関数として表されましたが,ハミルトニアンは一般化速度の代わりに一般化運動量を使う感じ?です(´・ω・`) 解析力学については触れませんのでテキス…

FFT その6

FFTについてもう少し・・・ fft6.wxm 固有振動数f0の入力を40[Hz]に変更します(%o8) 固有振動数がf0 = 40[Hz]の正弦波をLoとして%o9式に示します サンプリングデータを確認してみます Lsとサンプリング時刻tで二次元配列Sを作成します(%o11) 元の波形を赤線…

FFT その5

今回はリーケージ対策(anti-leakage)として一般的に使われる窓関数(window function)のお話です fft5.wxm 入力についてはFFT その3とまったく同様のため説明は割愛します(´・ω・`) 窓関数の中でも代表的なハニング窓(hanning window)の重み関数を%o1…

FFT その4

前回リーケージが生じる原因がサンプリング両端の繋がりが悪いから・・・というお話をしましたが,今回はこれを検証してみます fft4.wxm サンプリング時間Tの入力を5/5.5[s]に変更します(%o5) これはサンプリング元の波形1周期1/5.5[s]の5波分というニュアン…

FFT その3

前回に引き続き,今回は正弦波(単一の周波数成分のみの波形)をサンプリングしてみます fft3.wxm N, n, T : サンプリング数,周波数解像度, サンプリング時間[s] dt, df : サンプリング間隔[s], 周波数分解能[Hz] f0 : サンプリング元の波形の固有振動数[Hz…

FFT その2

前回FFTに使ったサンプルデータについての説明です まずはサンプリング元となる波形を,複数の正弦波を重ね合わせて作成します fft2.wxm n : 正弦波の数 f : 振動数の配列[Hz] a : 振幅の配列 φ : 位相の配列[rad] C : 定数項(振幅) %o1のfpprintprec : 3 …

FFT その1

みんな大好きFFTのお話です FFTとはもちろんファイナルファンタジータクティクス・・・のことではなく,高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を指します 原理やアルゴリズムはともかくとして,高速にDFTを行ってくれるすごいヤツです MaximaにもFFTのパッケージがあり…

振動する板のたわみ関数

以前4辺単純支持板の固有振動数を求める際に一次モードの板のたわみ関数を与えました それどうやって決めたの?というのが今回のお話です 長さa*bの板について考えます deflection_curved_surface.wxm %i1にてパッケージ"to_poly_solver"をロードします(画…

振動する梁のたわみ関数 その2

前回,振動する梁のたわみ関数は調和振動関数で仮定しました 梁要素の要素剛性マトリックス導出の際にはxの3次関数で仮定しています この違いについてちょっと触れておこうと思います(´・ω・`) 長さlの片持ち梁について考えます deflection_curve2.wxm %o1…

振動する梁のたわみ関数 その1

以前片持ち梁と両端単純支持梁の固有振動数を求める際に一次モードの梁のたわみ関数を与えました それどうやって決めたの?というのが今回のお話です 長さlの梁について考えます deflection_curve1.wxm %i1にてパッケージ"to_poly_solver"をロードします(画…

4辺単純支持板の固有振動数

今回は4辺単純支持板の面外一次モードの振動を考えます 板のサイズを a*b,単純曲げ変形のみとし,D は一定とします frequency_simply-plate.wxm w : 板のたわみ関数 Xt : 時間発展を表す関数 w が位置 x, y と時間 t の関数であること,Xt が t の関数であ…

両端単純支持梁の固有振動数

前回に引き続き,今回は両端単純支持梁の一次モードの振動を考えます 梁の長さを l,単純曲げ変形のみとし,E,A,I は一定とします frequency_simply-beam.wxm y : 梁のたわみ関数 Xt : 時間発展を表す関数 y が位置 x と時間 t の関数であること,Xt が t …

片持ち梁の固有振動数 その1

梁の運動方程式が出たので,ついでといっては何ですが固有振動数のお話です 片持ち梁の一次モードの振動を考えます 梁の長さを l,単純曲げ変形のみとし,E,A,I,γは一定とします frequency_cantilever.wxm y : 梁のたわみ関数 Xt : 時間発展を表す関数 y …

運動方程式とラグランジアン その6

前回に引き続き,今回は面外振動する連続体の板について考えます 単純曲げ変形のみとし,曲げ剛性Dは等方性で一定とします lagrangian6.wxm w, v, n1, n2 : 板のたわみ, 速度(dw/dt), 曲率(∂2w/∂x2, ∂2w/∂y2) g, γ : 重力加速度, 単位体積重量 %o1で,w,…

運動方程式とラグランジアン その5

前回に引き続き,今回は縦振動する梁について考えます 軸変形(伸縮)のみとし,E,A は一定とします lagrangian5.wxm u, v, n : 梁の軸変位, 速度(du/dt), 軸歪(∂u/∂x) g, γ : 重力加速度, 単位体積重量 %o1で,u, v, n が位置 x と時間 t に依存するこ…

運動方程式とラグランジアン その4

今回は連続体の梁のラグランジアンについてです 以前質点系のラグランジアンのお話が出ましたが,あれの続きです(´・ω・`) 横振動する梁について考えます 単純曲げ変形のみとし,E,A,I は一定とします lagrangian4.wxm y, v, n : 梁のわたみ, 速度(dy/d…

強制振動の一般解

前回に続きまして,今回は強制振動の一般解です forced oscillation.wxm 強制振動の運動方程式を%o2式に示します 単振動の運動方程式に外力Fの項を追加した形です ばね剛性kを固有角振動数ω0で,外力Fを角振動数ωの適当な調和振動でそれぞれ書き直します こ…