梁理論 その4

代表的な梁理論を2つほど説明しましたが,簡単な例題を通して計算の流れを比較してみたいと思います
今回は【先端荷重を受ける片持ち梁】を,"Bernoulli-Eulerの梁理論"を使って解いてみます
エネルギー原理 その6と同じ問題です)

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ここで E, I は一定とします
beam theory4.wxm

P, L : 先端荷重,梁の長さ
E, I : ヤング率と断面2次モーメント
%i1で,たわみyが位置xに依存することを宣言します(画面出力は省略)
梁の先端からxの位置における曲げモーメントMとせん断力Qを%o2および%o3式にそれぞれ示します
梁理論より,%o4式が成り立ちます
ode2関数を使ってこの2階の常微分方程式を解きます(%o5)
ic2関数を使って境界条件(x=L→y=0, dy/dx=0)を与え,積分定数%k1, %k2を解いた結果を%o6式に示します
先端(x = 0)におけるたわみ(%o7)は,"エネルギー原理 その6"の%o6および%o11式と一致しています



U : 任意断面の歪エネルギー
U[total] : 梁全体の歪エネルギー
%o6式でyが求まりましたので,n = d2y/x2 を計算します(%o8)
位置xの断面における歪エネルギーUを求めます(%o9)
上式を梁の長さにわたって積分した結果をU[total]として%o10式に示します


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パラメータに適当な値(P=1, L=1, E=1, I=1)を入れてグラフを描いてみます(%o11〜14)(画面出力は省略)
横軸を無次元化した位置,縦軸にMを青線,Qを赤線として,分布図を%t15に合わせてプロットします


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たわみyおよびたわみ角dy/dxを%16, 17式にそれぞれ示します
yを青線,dy/dxを赤線として,分布図を%t18に合わせてプロットします