FreeCADで4辺単純支持板の計算(固有振動数)

今回はFreeCADでモデル化した4辺単純支持板の固有値解析例を紹介します

平板の形状寸法は 短辺長さa=500 mm,長辺長さb=1,000 mm,板厚h=10 mm です
材質はSS400相当とします

まずは板理論を使って1次振動モードの固有振動数を計算します
frequency_simply-plate2.wxm

4辺単純支持板の1次の固有振動数の算式を%o1に示します(式の導出については"4辺単純支持板の固有振動数"を参照ください)
単位体積重量γと単位体積質量ρの関係式を%o2に示します
上式で%o1式を書き直した結果を%o3に示します


板の曲げ剛性Dの計算式を%o4に示します


形状寸法 a=500 mm,b=1,000 mm,h=10 mm,ヤング率E=210,000 N/mm2,単位体積質量ρ=7.8*10^-9 ton/mm3 をそれぞれ代入します(画面出力は省略)
板の曲げ剛性Dを計算した結果を%o11に示します(単位はN.mm)
弱軸方向の1次振動モードの固有振動数Nを計算した結果を%o12に示します(単位はHz)


FreeCADのFEMワークベンチによる固有値解析結果
メッシングにはGmsh,ソルバーにはCalculiXを使用しています

2Dのサーフェースモデル(plate_2d.FCStd

変位量プロット(変位分布が振動モードを表しますが,大きさに意味はありません)
1次の固有振動数 122.78 Hz


3Dのソリッドモデル(plate_3d.FCStd

変位量プロット(変位分布が振動モードを表しますが,大きさに意味はありません)
1次の固有振動数 181.06 Hz


ということで,FreeCADによる4辺単純支持板の固有値解析例を紹介しました