Cayley-Hamiltonの定理

単純せん断変形の構成式 その1でCayley-Hamiltonの定理を使用しました
この定理は任意の正方行列について成り立ちますが,3x3の正方行列について確認してみます
cayley-hamilton.wxm

n : 行列のサイズ
%i1は特性方程式を計算する関数を使うための宣言です(主不変量 その1を参照ください)
3x3の任意の正方行列Xを%o4式に示します
単位行列Iを%o5式に示します


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20130612/20130612232127.png
λ : Xの固有値
ncharpoly関数を使って特性方程式を計算します(%o6)
上式のλをXで置き換えたものを%o7式に示します
成分計算した結果(%o8)が0(零行列)となります


ということで,Cayley-Hamiltonの定理が成り立ちます


追記
"showtime : true"を宣言することで,各処理に要した時間を表示することができます
nの値を上げた場合の%o8の処理時間tは下記の通りです

n = 4, t = 0.0100[s]
n = 5, t = 0.1100[s]
n = 6, t = 1.7900[s]
n = 7, t = 42.9200[s]

PCの構成は Core i7-3770S 3.1GHz,DDR3 PC3-12800 8GB です
n = 6以降は%o6および%o7の出力が文字数制限で強制的に省略され,n = 8だとLisp errorで終了します(´・ω・`)