片持ち梁の固有振動数 その2

前回に引き続き,求めた片持ち梁のたわみ関数を使って固有振動数を計算してみます
Xmが変わっただけで,やってることは片持ち梁の固有振動数 その1と全く同じです
梁の長さを l,単純曲げ変形のみとし,E,A,I,γは一定とします

frequency_cantilever2.wxm

y : 梁のたわみ関数
Xt : 時間発展を表す関数
y が位置 x と時間 t の関数であること,Xt が t の関数であることをそれぞれ%o1, %o2式で宣言します(画面出力は省略)
連続体の梁の運動方程式を%o3式に示します
梁の運動方程式の導出については運動方程式とラグランジアン その4を参照ください

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20220512/20220512205230_original.png
Xm : モードを表す関数
%o4式にて,y を x の関数と t の関数の積で表します(変数分離)
Xm に前回求めた片持ち梁の一次モードを表す式を代入します(%o5, 6)
上式を元の運動方程式に戻して計算した結果を%o7式に示します
上式が有意な解を持つための条件として%o8式が与えられます



Xt に, 角振動数がωとなる適当な調和振動関数を代入します(%o9)
上式を%o8式に戻して計算した結果を%o10式に示します
この方程式をωについて解いた結果を%o11式に示します
solve:以下の文言は目に見える解だけが全てではないと我々に警告してくれています,ありがたいことです('A`)
固有振動数 N とωの関係式を%o12式に示します
上式に%o11式を代入してまとめた結果を%o13式に示します


ということで,片持ち梁の一次の固有振動数が得られます


追記

以前適当な調和関数で求めた固有振動数をN1,今回求めた固有振動数をN3としてN1/N3を%o15に示します
凡そ30%程度と結構な差がありますねー('A`)