重み付き残差法(Weighted Residual method)は変分問題の数値解法の中で特に重要な手法となります
簡単な例題を通して計算の流れを確認していきます
今回は,リッツ法 その1の例題を選点法(collocation method)を使って解いてみます
wrm1_1.wxm
この辺はリッツ法 その1とまったく同様のため説明は割愛します(´・ω・`)
R : 残差
Fの作用を最小化する問題なので,オイラー・ラグランジュ方程式が使えます(%o5)
被積分関数Fを%o5式に代入して偏微分を計算します(%o5)
y'を書き直した結果(%o7式)がこの問題の支配方程式となります
境界条件を満足する試行関数yを%o8式に示します
このyをFの左辺に代入し,展開した結果を残差Rとして%o9式に示します
Rが常に0であれば当然支配方程式を満足しますが,そのようなyが必ず見つかるとも限りません
そこでRに適当な重み関数(weighting function)をかけ,区間[0〜1]で積分した”重み付き残差”を停留させるyを求めます
重み関数にディラックのデルタ関数(Dirac's delta)を使う手法を特に選点法(collocation method)と呼びます
x=1/3とx=1/2における重み付き残差の停留条件を%o10, %o11式に示します
上2式を連立方程式として未定係数c[1], c[2]について解いた結果を%o12式に示します
上の結果よりyは%o13式となります
選点法による解yを青線,変分法による解を赤線としてそれぞれ%t14にプロットします