相対性理論 その2

前回に引き続き,内山龍雄訳・解説「相対性理論」(岩波文庫)132頁の解説をフォローします

内容は"Zur Elektrodynamik bewegter Korper"の運動学の部§3."静止系から,これに対して一様な並進運動をしている座標系への,座標および時間の変換理論"になります
(入力行頭の式番号はテキストに合わせています)
special relativity2.wxm
http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20111003/20111003064109.png
t, x, y, z : K系の4次元座標
t', x', y', z' : K'系の4次元座標
%o3にて c > 0 を仮定します
ガリレイ変換(Galilean transformation)を%o4〜7式に示します
ガリレイ変換は光速度不変の原理を満足しません)



点A1にいる時計Aの示す時刻はa*t,Mでの時刻はt'から%o8〜10式に示します
そこでt'は%o11式で与えられるので%o9,10式から%o12式のように表されます
図4よりK系から見た棒の長さlを%o13式に示します
これを使って%o12式の右辺を書き換えると%o14式となります



K'系から見た棒の長さl0を%o15式に示します
図の線分A1B1の関係から%o16式を得ます
この式をt2についての方程式として解くことで%o17あるいは%o18式を得ます



両系の親時計の示す時刻の関係を%o19式に示します
これをt2,t'2に書き換えます(%o20)
%o15式をこれらの関係式を使って書き直したものを%o21式に示します
さらに%o18式を用いて上の式右辺のt2を書き換えると%o22式となります
ここでl0は時計BのX'座標つまりx'であり,%o13式を用いると%o23式が導かれます


相対性理論 (岩波文庫)

相対性理論 (岩波文庫)