エネルギー原理 その6 (仮想仕事の原理)

エネルギー原理のところで,仮想仕事の原理(principle of virtual work)について全然触れてませんでした(´・ω・`)
仮想仕事の原理とは何か?という話についてはたくさんのサイトや書籍で丁寧に解説されていますのでここでは割愛します・・・

で,下記の片持ち梁の先端変位を仮想仕事の原理を使って求めてみます
梁要素のFEM例題その1と同じ問題です)

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E,I は要素内で一定とします
energy principle6.wxm

x : 梁の任意断面の位置(左端を0とする)
u : (荷重方向を正とした)片持ち梁先端のたわみ
梁に生じる曲げモーメントMを%o2式に示します
梁先端荷重方向に仮想荷重vPを想定した場合の仮想曲げモーメントvMを%o3式に示します
単純曲げ梁理論より,梁断面の曲率θを%o4式に示します
仮想仕事の原理より,仮想内部仕事(左辺)と仮想外部仕事(右辺)が釣合います(%o5)
上式を変位uについて解いた結果を%o6式に示します


同じ問題を,最小コンプリメンタリエネルギーの原理を用いて解いてみます

単位長さにおけるコンプリメンタリエネルギーを%o7式に示します
このMに%o2式を代入します(%o8)
この問題の全コンプリメンタリエネルギーを%o9式に示します
最小コンプリメンタリエネルギーの原理より,上式をPで偏微分して求めた停留条件を%o10式に示します
停留条件をuについて解いた結果を%o11式に示します


どちらの解も,梁要素のFEM例題その1の解(v2の値)と一致しています