応力ベクトルの計算

応力ベクトルが応力テンソルと単位法線ベクトルから容易に求まることを確認します

  • いま棒を一方向に引っ張る問題を考えます
  • 棒の内部は一様で,軸方向の垂直応力をσ1とします
  • 軸に対してx[rad]傾いた断面に生じる応力ベクトルを考えます
  • とりあえず奥行きは考えません
  • とりあえず絵は描きません

stress tensor2.wxm

σn : 傾いた断面に生じる垂直応力成分
τn : 傾いた断面に生じるせん断応力成分
棒内部の微小な切片について考えます
奥行きは考えないので軸方向の釣合条件(%o1)と軸に直交方向の釣合条件(%o2)を立てます
%o3と%o4式で切片各辺の長さに関する条件を与えます
2つの釣合条件をσn,τnについて解いた結果が%o5式となります


では同じ問題を応力テンソルを使って解いてみます

T : 応力テンソル(%o6)
n : 軸に対してx[rad]傾いた断面の単位法線ベクトル(%o7)
nn : nに対して直交方向の単位ベクトル(%o8)
引張方向をe[1]軸とした場合の応力テンソルの成分を%o6式に示します
傾いた断面に生じる応力ベクトルと各々の単位ベクトルとの内積をとることで各成分を与えます(%o9, %o10)


応力テンソルを用いた方がかなりスマートなのが解ります
ただしこれは応力テンソルが自明な場合に限ります(´・ω・`)