Mooney-Rivlin体の単純引張変形
久田俊明著「非線形有限要素法のためのテンソル解析の基礎」163頁の例題【5.26】です
これは非圧縮性超弾性体が単純引張変形を受けた場合の応力テンソルTの成分を表せ,というものです
単位長さの立方体が l まで単純引張変形を受ける問題を考えます
ch5-5_5-26.wxm
l : e[1]軸方向の変形後の長さ
単純引張変形における変形勾配テンソルFを%o1式に示します
左Cauchy-Green変形テンソルBを%o2式に示します
テンソルBの特性方程式を%o3式に示します
テンソルBの2次の主不変量(principal invariant)を%o4式に示します
Mooney-Rivlin体を想定した応力テンソルTは%o5式となります
x1面を引張る場合,T22(=T33) = 0 の境界条件から不定圧力pは%o6式となります
これより,垂直応力成分T11を計算した結果を%o7式に示します
x2, x3面を圧縮する場合,T11 = 0 の境界条件から不定圧力pは%o8式となります
これより,垂直応力成分T22(T33)を計算した結果を%o9式に示します
変形が微小のとき,%o8式において l = 1+εと置いて2次の項を無視すると%o12式となるので
6(c1+c2)が縦弾性係数Eに相当することが分ります
非圧縮の変形勾配Fを考えているため体積変化率Jは1となります
- 作者: 久田俊明
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