吊荷重

久し振りの更新です(・ω・)
今回は吊荷重(Lifting Load)について簡単に説明します

lifting load.wxm

N : ワイヤー本数
M : 吊荷重量(kg)
ベクトル同士の外積と,ベクトルのnormを返す関数を%o4, %o5式でそれぞれ定義します(画面出力は省略)
ワイヤー8本1点吊りの問題を考えます(%o6)
吊荷として 4m x 2m x 100mmの鉄板(?)の重量をMに代入します(%o7)
吊荷の重心を原点としてワイヤー取付箇所8点分の位置ベクトル(m)を%o8〜15で代入します


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20180826/20180826090331.png
H : 吊り点位置ベクトル(m)(%o16)
L : ワイヤー長さの配列(m)(%o17)
ワイヤー荷重ベクトルPを,荷重ベクトルの大きさを表すpを用いて%o18で定義します(単位はどちらもN)




%o19でパッケージ"draw"をロードします(画面出力は省略)
吊り点とワイヤーの吊り姿をdraw3dでプロットして確認します(%o20)
真上から見下ろした図を示しますが,実際には3D表示なのでグルグルと回せます
(複数点吊りする場合はN, H, P等を適当に修正してください)


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20180826/20180826090323.png
W : 吊荷の荷重ベクトル(%o21)
pp : pの配列(%o22)
この問題の並進方向の釣合い方程式(equilibrium equation)をee1に代入します(%o23)
同様にして回転方向の釣合い方程式をee2に代入します(%o24)
ee1とee2を合わせてppについて解いた結果を%o25に示します
これより未知数の数に対して独立した方程式の数が足りず,助変数%r1〜%r3を3つ含んだ解が返されています
ワイヤー本数が多いほどこの助変数は増えていきます(´・ω・`)


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20180826/20180826090321.png
X : 助変数の配列(%o26)
%rnum_listは直前の結果内の助変数を配列として返してくれるとても便利な関数です
鉛直方向の荷重の2乗の残差をRとして定義します(%o27)
RについてXのヤコビヤンJを%o28で計算します(画面出力は省略)
Rの停留条件(J = 0)をXについて解いた結果を%o29に示します
助変数がすべて求まったので,ppを再評価します(%o30)
pの総和p[sum]はW[3]よりも大きな値となることに注意してください
一般に吊り角度が大きくなる(吊り高さH[3]が低くなる)とワイヤー荷重は大きくなります



得られた解でee1およびee2を再評価した結果,どちらの釣合い方程式も満足していることが解ります(%o32,33)