エネルギー原理 その5 (まとめ)
その1〜4のまとめ的なものを書いておこうと思います
変位法と応力法は問題を当たり前に解くアプローチです
何を独立した未知量とするかの違いはありますが,どちらも以下の基礎式をすべて満足する解を直接計算します
なので今回の例題の様な,余程簡単な問題でなければ解を得ることは難しくなります
他方の有限要素法はちょっとアプローチが異なります
変位型有限要素法では
- 対象を要素分割し,節点変位と内挿関数で各要素の変位場を仮定する
- 幾何学的条件については厳密に満足する
- 力学的条件は,最小ポテンシャルエネルギーの原理を用いて近似的にこれを満足する
応力型有限要素法では
- 対象を要素分割し,応力パラメータと内挿関数で各要素の応力場を仮定する
- 力学的条件については厳密に満足する
- 幾何学的条件は,最小コンプリメンタリエネルギーの原理を用いて近似的にこれを満足する
ということで,複雑な問題でも停留条件は多元の連立一次方程式として与えられるので
計算機を使えば実用的な時間内で解くことができます
ただし有限要素法はあくまで近似解を求める手法なので,使用する場の仮定が問題に対して適切でない場合
得られる解に大きな誤差を含む可能性があることに注意しましょう(´・ω・`)
追記:変位場,応力場の仮定について
energy principle5.wxm
軸力-変位関係式を%o1式に示します
要素aの平衡方程式を%o2式に示します
上式を常微分方程式としてuaについて解いた結果を%o3式に示します
積分定数Ca[0], Ca[1]で上式を書き換えます(%o4式)
(要素bについても同様です)
要素aの平衡方程式を%o6式に示します
上式を常微分方程式としてN[a]について解いた結果を%o7式に示します
積分定数N[a]で上式を書き換えます(%o8式)
(要素bについても同様です)