Green-Lagrange歪テンソルとAlmansi歪テンソル その2

テンソルについてもう少し…('A`)
strain tensor3.wxm

F : 変形勾配テンソル

いまB*T*Lの寸法の棒の変形を考えます

%o1式より,棒はb*t*lの寸法に変形させられることが判ります
Fを極分解するとRは単位マトリックスですので,つまりは剛体回転しない問題を考えてます

このFを用いて歪テンソルを具体的に計算してみます



E : Green-Lagrange歪テンソル
u : e[1]軸方向の変位成分( l - L )

Green-Lagrange歪テンソルEの定義より計算した結果を%o2式に示します
いまe[1]軸方向の垂直歪成分を取り出し,変位uを使ってEを書き換えたものを%o3式に示します
ここで,微小変形が成り立つ( u/L << 1 )とした場合,2次の項は無視できるので%o4式の形となります



A : Almansi歪テンソル

同様に,Almansi歪テンソルAの定義より計算した結果を%o5式に示します
同じく,uを使ってAのe[1]軸方向の垂直歪成分を書き換えたものを%o6式に示します
同じく,2次の項を無視すると%o8式の形となります


%o4式と%o8式は同一で,いわゆる公称歪(nominal strain)です
微小変形問題に限れば,EとAの歪表現の区別はありません