フックの法則

今回は構成式(構成則とも)(constitutive equation)のお話です
いわゆる応力‐歪関係式のことで,線形等方性弾性体の構成式を特にフックの法則(Hooke's law)と呼びます
すごく材料力学です・・・


今回はフック則の垂直応力-垂直歪関係を確認してみます
hooke.wxm

E : ヤング率
ν : ポアソン比(ポアソン比を参照ください)
E[ii] : 歪テンソルの垂直歪成分・・・ヤング率とまぎらわしくてすいません(´・ω・`)
T[ii] : 応力テンソルの垂直応力成分
e1軸に作用する垂直応力T11とe1軸に生じる垂直歪E'11との関係を%o2式に示します
T11とe1軸に直交する(e2あるいはe3軸の)垂直歪E''11との関係を%o3式に示します



e2およびe3軸についても同様に示します(%o4〜%o7)



重ね合わせの原理より,e1軸に生じる垂直歪をすべて足し合わせます(%o8)
上式に%o2,%o5,%o7式を代入してまとめた結果を%o9式に示します



e2およびe3軸についても同様に示します(%o10〜%o13)



テンソルEと応力テンソルTのトレースの定義を%o14,%o15式にそれぞれ示します(主不変量を参照ください)
%o9式をtr(T)を使って書き直します(%o16)
上式をT11について解いた結果を%o17式に示します



%o9,%o11,%o13式の総和を%o18式に示します
tr(E)とtr(T)を使って書き直します(%o19)
上式をtr(T)について解いた結果を%o20式に示します
これを%o17式に代入してまとめた結果を%o21式に示します
もしν= 0 が成り立つなら,%o21式は T11 = E*E11 となり,見慣れた"ばねの公式"と一致します



%o21式はしばしば%o22式の形で表されます(フックの法則)
ここで,μとλはラメの定数(Lame's constants)で%o23,%o24式にそれぞれ示します
ちなみにμは横弾性係数Gとも呼ばれます
%o22式に%o23,%o24式を代入してまとめたものが%o21式に一致します(%o25)


e2およびe3軸についてもまったく同様のため説明は割愛します(´・ω・`)