Mooney-Rivlin体の単純せん断変形

久田俊明著「非線形有限要素法のためのテンソル解析の基礎」162頁の例題【5.25】です
これは非圧縮性超弾性体が単純せん断変形を受けた場合の応力テンソルTの成分を表せ,というものです


単位長さの立方体が頂部に u だけ単純せん断変形を受ける問題を考えます
ch5-5_5-25.wxm

u : e[1]軸方向の変位成分
単純せん断変形における変形勾配テンソルFを%o1式に示します
左Cauchy-Green変形テンソルBを%o2式に示します
テンソルBの特性方程式を%o3式に示します
テンソルBの2次の主不変量(principal invariant)を%o4式に示します



Mooney-Rivlin体を想定した応力テンソルTは%o5式となります



T33 = 0 の境界条件から不定圧力pは%o6式となります
以上により,せん断応力成分T12を計算した結果を%o7式に示します
同様に,せん断応力成分T21を計算した結果を%o8式に示します
T12 = T21 となり,uに対して線形となります



垂直応力成分T11を計算した結果を%o9式に示します
同様に,垂直応力成分T22を計算した結果を%o10式に示します
uに対して2次のオーダーとなります


非線形有限要素法のためのテンソル解析の基礎

非線形有限要素法のためのテンソル解析の基礎