梁断面のせん断応力分布 その1

"梁要素のFEM例題 その1"で説明を省いていたせん断応力分布のお話です(・ω・)
ここでせん断応力とは,梁要素の軸に対して垂直に切った断面(梁断面)に生じるものを指します


今回はBxDの矩形断面について考えます

  • A, I は一定とします
  • 梁に生じるせん断力Fは一定とします
  • xの位置の断面に生じる曲げモーメントをM, x+dxの位置はM+dMとします

maximum shear stress1.wxm

A : 断面積
I : 図心まわりの断面2次モーメント
x : 梁要素の軸方向座標
y : 図心からのせい方向の座標
dx : 梁要素の軸方向の微小増分
ds→dσ : dxで生じる垂直応力成分の増分
y1 : せん断応力の参照位置
矩形断面のAおよびIを%o1式,%o2にそれぞれ示します
dMとdσの関係式を%o3, %o4式にそれぞれ示します
x〜x+dx, y = y1〜D/2の切片に関して,軸方向の釣合い条件を%o5式に示します
釣合い条件をτについて解いた結果を%o6式に示します



せん断応力τが最大となる位置を求めます(%o7式)
τの最大値τmaxを求めます(%o8式)
FをAで除したものを平均せん断応力τmeanとして%o9式に示します
τmax/τmeanを%o10式に示します
これより矩形断面の形状寸法に関わりなく 3/2 となることが解ります



B, D, Vに適当な値を代入してτとτmeanを%t14にプロットします
(青線がτ,赤線がτmeanを表します)