トラス要素の要素剛性マトリックス

平面トラス要素の要素剛性マトリックスの導出についてのお話です
トラスとは何か?要素剛性マトリックスとは何か?という難しい話には触れず,導出の流れだけ紹介します

  • トラス要素は2節点で構成され,便宜上左端をi節点,右端をj節点とします
  • 要素座標系は要素長方向にx, 直交方向にy, i端を0とします
  • E, Aは要素内で一定とします
  • 例によって絵は描きません('A`)

truss element.wxm

u : x方向変位(u[i], u[j]はそれぞれi端, j端の変位)
L : 要素長さ
s : 形状関数
トラス要素が満足すべき平衡方程式より,変位uは一次関数で表します(%o1式)
i端,j端における境界条件をそれぞれ%o2, %o3に示します
uをu[i]およびu[j]について括った係数マトリックスを形状関数として%o5式に示します
(%o4のinverseは未定係数c[0], c[1]について解くことと同義です)



B : Bマトリックス(歪-変位マトリックス
ke : 要素座標系における要素剛性マトリックス
形状関数より計算したBマトリックスを%o6式に示します
B^T.E.Bをトラス要素内で積分します(%o7式)
要素座標系におけるトラス要素の要素剛性マトリックスを%o9式に示します
(1節点につき並進2自由度 x 2節点なので4 x 4の正方行列となります)


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20110605/20110605234101.png
R : 要素座標系→全体座標系の剛体回転
Ke : 全体座標系における要素剛性マトリックス
全体座標系から計量した要素座標系の回転角を反時計回りにr[rad]とし,剛体回転を%o16式に示します
剛体回転がなぜこのような形になるかは"剛体回転による座標変換"を参照ください
剛体回転を用いて座標変換されたkeをKeとして%o17式に示します