谷山・志村予想

今回も構造力学とはあまり関係ありませんが,谷山・志村予想(Taniyama–Shimura conjecture)のお話です
この予想はAndrew WilesとRichard Taylorによって証明され,モジュラー性定理(modularity theorem)と呼ばれます
因みにこの予想が証明されたことにより“フェルマーの最終定理”も証明されました


ここではNHKの数学ミステリー白熱教室 第3回「フェルマーの最終定理への道」で紹介された同予想の例題をフォローしてみます
Taniyama-Shimura conjecture.wxm

pを法とする方程式 f = 0 の整数解を返す関数Ceq(f,p)を%o1で定義します(画面出力は省略)
fに具体的な楕円関数を代入します(%o2)
試しに素数の5を法とする方程式 f = 0 を満足する解を求めると[x, y]の4つの組合せを返します(%o3)


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20161109/20161109223243.png
ここでデデキントのη関数(Dedekind Eta function)として%o4式を定義します
η関数を使って上の楕円関数に対応するq展開式を与えます(%o5)
これをq^541まで展開した式を%o6式に示します




p : 法とする素数
N : pを法とする方程式 f = 0 の整数解の個数
b : q展開式のq^pの係数
この方程式の整数解を求める数論の問題と,他方のq展開式にはなんの関りもないように思えますが
1番目の素数2から始めて100番目の素数541までの,p と N と p-N および p-N = b の正誤を調べた結果(%t9〜108)
p-N = b が常に成り立っていることが判ります



フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

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