曲率と曲率半径 その6

曲率の話が続きます・・・('A`)
今回はいくつかの曲面に関して平均曲率を計算してみます
curvature5.wxm

平均曲率Hの算式を%o1式に示します(導出については曲率と曲率半径 その3を参照下さい)


【球】

半径rの球の方程式を%o3式に示します
上式をzについて解いた結果を%o4式に示します
下半分の半球について計算した平均曲率Hを%o5式に示します(当然ですが 1/r 一定となります)


【常螺旋面】

常螺旋面(の一部)を表す関数を%o6式に示します
上式を,x軸,y軸それぞれ0〜+1, -1〜0の範囲で%t7にプロットします
%o8より,平均曲率Hは恒等的に 0 となることが解ります


【懸垂面】

懸垂面(の一部)を表す関数を%o9式に示します
上式を,x軸,y軸それぞれ-2〜+2の範囲で%t10にプロットします
%o11より,平均曲率Hは恒等的に 0 となることが解ります


【Scherkの極小曲面】

Scherkの極小曲面を表す関数を%o12式に示します
上式を,x軸,y軸それぞれ-1〜+1の範囲で%t13にプロットします
%o14より,平均曲率Hは恒等的に 0 となることが解ります


平均曲率が常に 0 となる曲面をいくつか例示しました
この様な曲面を極小曲面(minimal surface)と呼びます
これは与えられた境界条件に対して貼られる膜の面積を極小とするような曲面ということになります
数学的に言うと変分問題(いわゆるプラトー問題)の解・・・
具体的に言うと石鹸膜ですねヽ( ´ー`)ノ


余談ですが,Lars Valerian AhlforsとJesse Douglasはプラトー問題を解決した業績で第1回フィールズ賞を受賞しました