軸性ベクトル

反対称テンソルについて触れましたが,軸性ベクトルはまだでしたので
axial vector.wxm
http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20130522/20130522215257.png
X : 任意のテンソル
B : 反対称テンソル
%i1でベクトルの外積を定義します(出力は省略)
いま任意のテンソルXより求めた反対称テンソルBを%o4式に示します
%o4式より

  • B[3][2] = -B[2][3] ( =ω[1] )
  • B[1][3] = -B[3][1] ( =ω[2] )
  • B[2][1] = -B[1][2] ( =ω[3] )

あるいは

  • B[i][j] = -e[ijk]ω[k]

ここで,e[ijk]は交代記号(permutation symbol)を表します
1 : i, j, kが1, 2, 3の偶置換
-1 : i, j, kが1, 2, 3の奇置換
0 : 2つ以上の添字が等しいとき



ω : 軸性ベクトル
a : 任意のベクトル
いま%o5式に示すベクトルωを定義すると,任意のベクトルaに対して%o7式が成り立ちます
B.a = ω×a
このときωは軸性ベクトル(axial vector)と呼ばれます
ω = -1/2*e[ijk]*B[i][j]*e[k]


aがある点の位置ベクトル,ωが角速度ベクトルを表すなら,ω×aはある点の速度ベクトルに相当します