ラグランジュの未定乗数法

今回はラグランジュの未定乗数法(Lagrange multiplier method)についてのお話です
これは制約条件のある最適化問題を,制約条件のない問題に変換して解く変換法(transformation method)の仲間です
具体的には未定乗数λを使って等式制約条件gを線形結合した L = f + λ.g の極値問題として扱います
(物理学の問題を解くとき,未定乗数はしばしば特定の物理量に対応します)


前回の線形計画法で解いた問題をこれで解いてみますヽ( ´ー`)ノ
lagrange multiplier.wxm

obj : 評価関数(%o2)
x[1]〜x[3] : 設計変数
g[1]〜g[3] <= 0 : 制約条件(%o3〜5)
前回と同じ最適化問題の緒元を%o2〜5式に示します(活性でない制約は除外しています)


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/r/ryooji_f/20170310/20170310150418.png
λ[1]〜λ[3] : 未定乗数
線形結合した新しい関数をL(x, λ)として%o8式に示します
λ[1]〜λ[3]を含めた新しい設計変数をXとして%o9式に示します
Lの停留条件をXについて解いた結果を%o10式に示します
(jacobian関数についてはヤコビ行列とヤコビアン その1を参照ください)
計算結果を用いて求めた評価関数objの最適値を%o11式に示します


ということで,前回と同様の解が得られます